じつは、大学時代もそうだった。斎藤は入学直後、1年生ながらいきなり開幕戦の先発を任されるなど、最初から最後までエースの待遇を受けた。にもかかわら
ず、1、2点を失っただけで中盤に代えられてしまうことが度々あった。ここを乗り越えたら、また違った斎藤が見られるのではないか。そう思ったところで、
ことごとく交代させられてしまう采配は、監督は本質的なところでは斎藤を信頼していないのではないかと疑わずにはいられなかった。そうした扱いについて、
和泉は冒頭のように語っていたのだ。
今の斎藤も同じにように映る。10日の試合も多少荒れていたとはいえ、まだ2失点で、しかも2回である。先発投手で、ましてや開幕2戦目を任された投手
なのだから、十分許容範囲だろう。いやむしろ、今の斎藤が本物かどうかを見極めるためにも、あそこからどう立て直すのかを見たかった。
昨シーズン、右肩を故障した斎藤は、野球生命を絶たれるかどうかというギリギリの精神状態の中で、何とか持ちこたえた。そして、投げられるようになった
だけでなく、ようやく高校時代の斎藤を超えつつある。そんなときに、よもやの降板、そして二軍落ちを味わった。さすがに気持ちが切れるのではないかと思っ
たが、そんなことはなかった。18日のイースタンリーグの楽天戦でも、改めて斎藤は変わったと思わせた。
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